建設産業専門団体中部地区連合会

若手技能者の採用や育成に資する活動に対する助成

建設産業専門団体中部地区連合会

職人体験を通じて
建設業の魅力を伝えるフェアを開催!

「未来を担う若者に建設業の魅力を伝えたい」
「建設技能者の仕事を体験して建設業を身近に感じてもらいたい」
そのような願いから開催された
第6回建設専門工事業合同体験フェアを取材した。

体験フェアで技能者の説明を受けながら鉄筋の組み立て作業を体験する生徒。

建設産業専門団体中部地区連合会は2003年に設立され、20周年を迎えた現在では愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の建設専門工事会社、計20社から構成される。「発足時は団体間の情報ネットワーク構築を主な目的としていましたが、現在では『担い手の確保・育成』『業界の社会的地位向上』『技能者の処遇改善』が活動の大きなテーマとなってきています」と同連合会の渡會武則会長は語る。

体験を通して建設業の魅力を伝える

同連合会が主催する「建設専門工事業合同体験フェア」は、担い手の確保・育成を目的として2016年から開催しているイベントである。この体験フェアは年々規模を拡大し、第6回となる2022年は愛知県小牧市のポリテクセンター中部を会場として、型枠・鉄筋・とび・内装・タイル・塗装・左官・ダイヤモンド工事・圧接・クレーン・重機・PCの専門工事業12団体が職種毎に体験ブースを出展した。3日間の開催期間中に、東海地方の高等学校や専門学校など12校から530人の生徒が参加し、過去最大規模での開催となった。「このフェアを通してこれまでに500人以上の生徒が会員企業に就職しています。建設技能者は減少傾向にありますが、このイベントを通して、少しでも多くの生徒が建設業を希望してくれることを期待しています。我々の技術で建設業の魅力を発信していきたいですね」。(渡會会長)

2022年12月に開催された第6回合同体験フェアには、建設に関わる12職種の団体が体験ブースを設けた。会場には技能者を含めて3日間に約1,000人が集まった。

体験がエネルギーになる!

フェアに参加した生徒たちは、各体験ブースで技能者から指導を受けながら、型枠や鉄筋の組み立て、クロス・ボード貼り、重機の操作、塗装、鉄筋ガス圧接など、様々な技術を体験した。「この仕事の魅力を知ってもらいたい」という想いや自分の技へのプライドを胸に、熱心に指導する各技能者たち。その想いを感じ取り、真剣に取り組む生徒たちの眼差しが印象的であった。参加した各校の教諭からは「学校の授業では出来ない貴重な経験ができ、生徒が進路を前向きに考える良い機会になっています」

「これだけの専門工事を体験できる場は他にありません。生徒の生き生きとした表情が印象的ですね」という声が聞かれた。また、「このフェアで就職を決める生徒や、このフェアを通して大工やとびになった生徒もいます」という声もあり、生徒と専門工事会社のマッチングの場となっている成果が伺えた。

同連合会が行った参加者へのアンケートでは、本フェアに「満足した」という回答が多くを占め、「実際に働く技能者と接することができ、進路選択の参考になる有意義な一日を過ごすことができました」、「体験した職種を本格的にやってみたくなりました」といった感想が多く集まり、大盛況のうちに幕を閉じた。

「感染症の対策上、今回も参加者を生徒と教諭に限定した開催となりました。今後は保護者や一般来場者も迎えて裾野の拡大を図り、取り組みを続けていきたいと思います」と兵藤昇事務局長は語る。今後の更なる取り組みを期待したい。

左3点:生徒たちに仕事を伝える技能者たちも真剣そのもの。会場は大きな熱気に包まれた。
右:合同体験フェアを主催した建設産業専門団体中部地区連合会の皆さん。
上3点:生徒たちに仕事を伝える技能者たちも真剣そのもの。会場は大きな熱気に包まれた。
下:合同体験フェアを主催した建設産業専門団体中部地区連合会の皆さん。

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